🏠 注文住宅の予算計画に潜む「現金の壁」
「注文住宅を建てるなら、まずは住宅ローンを組めば一安心」――。そう考えるのが一般的ですが、実際に家づくりを経験して痛感したのは、「住宅ローンだけでは解決できない多額の現金支払い」が想像以上に多く、しかも早い段階でやってくるという現実でした。
特に住友林業さんのようなハウスメーカーでこだわりの家を建てる場合、本体工事費以外に発生する諸費用や、新生活を整えるための家具・家電、さらには想定外の地盤改良など、あらゆる場面で「手元資金(現金)」が求められます。
我が家の場合、最終的にローン以外で支払った現金総額は概算で約3,000,000円に達しました。本記事では、実際にどのような項目に、いつ、いくら支払ったのか。そのリアルな内訳を、当時の記録に基づいて全公開します。
これから家づくりを始める子育て世代の方が、いざという時に予算不足で立ち止まることのないよう、私たちの経験を一つの目安として役立ててください。
1. 土地購入から着工までに必要だった「初期費用」のリアル
家づくりのスタートラインである土地購入と契約の段階から、現金払いのラッシュは静かに始まります。ローンの実行は引き渡し時であることが多いため、それまでの「つなぎ」としての現金が不可欠です。
1-1. 土地関連の諸費用:田舎の広い土地ならではの出費
我が家の場合、土地代そのものに残高はありませんでしたが、手続き上の諸費用が細かく、かつ確実に積み重なりました。
- 土地代金(坪単価5,000円×150坪 / 現金支払い済み): 750,000円
- 土地農地転用と分筆費用: 412,000円
- 不動産仲介手数料: 50,000円
- 所有権移転登記費用: 39,500円
田舎の150坪という広い土地を選んだことで、農地を宅地として使えるようにする「農地転用」や、土地を切り分ける「分筆」といった費用が発生しました。これらは住宅ローンに組み込みにくい、あるいは組み込めてもタイミングが合わない項目であり、初期段階で40万円以上の現金が必要になりました。
1-2. 登記関連と保険料:目立たないけれど大きな出費
建物を建てる際、避けて通れないのが公的な手続き費用です。これらは「サービス」ではなく、実費として現金で準備する必要があります。
- 登記費用(建物合計): 258,820円
- 火災保険+地震保険(5年分): 290,000円
火災保険はあえて一括で支払うことで、長期的なランニングコストを抑える選択をしました。しかし、引き渡し直前という家計が最も苦しいタイミングで約30万円の現金が必要になるのは、やはり大きなインパクトでした。
2. ハウスメーカー(住友林業さん)との契約・手続き費用
住友林業さんで家を建てる場合、打ち合わせを本格的に進めるための「申込金」や、契約を締結するための「手付金」としての現金が必要になります。
- スミリン申込時: 50,000円
- スミリン契約時: 450,000円
これらは最終的な建築費用の一部として充当されますが、まだ間取りも確定していない早い段階で、合計50万円というまとまった額を支払うことになります。ここが、家づくりのスタートラインに立つための「最初のハードル」と言えるかもしれません。
3. 【想定外】地盤強化で発生した150万円の追加出費

今回の家づくりで最も肝を冷やし、現金予備費の重要性を思い知らされたのが、地盤改良工事です。
事前の調査では「改良が必要かどうかの判断が非常に難しい、絶妙なライン」という結果でした。しかし、家族が長く安心して暮らすための土台を妥協することはできません。最終的には建物の安全を最優先し、追加の強化工事が必要となりました。
- 地盤強化追加費用: 1,500,000円
もともとの土地代が非常に安かったため、この地盤改良を含めた「土地+基礎」のトータルコストで見れば、周辺相場と比較しても納得はできています。しかし、計画の後半になって急に150万円という追加出費が確定したとき、現金に余裕がなければ、どこか別の場所(キッチンや内装など)を削らざるを得なかったはずです。
4. 暮らしの質を左右する「家具・家電」への投資

私たちは大阪から鹿児島への移住に伴い、新生活のタイミングですべての家具・家電を新調することにしました。せっかく住友林業さんで建てた木の質感が美しい家ですので、その雰囲気を損なわないよう、長く大切に使えるアイテムを一つひとつ選びました。
ここは家庭によって状況が異なると思いますが、一から揃える場合の目安としてご覧ください。
4-1. 家族が集まる場所だからこそこだわった家具
- ソファー(付属品含む): 約600,000円(本体50万+付属品10万)
- リビングテーブル&チェア(4脚): 190,000円
- 書斎の椅子: 100,000円
- ベッドフレーム&マットレス: 200,000円
- 和室用円卓: 30,000円
特にソファーは、家族が毎日最も長い時間を過ごす場所です。決して安い買い物ではありませんでしたが、座り心地や耐久性を重視して投資しました。ここでの満足度が、日々の暮らしの豊かさに直結していると感じています。
4-2. 生活を支える家電の内訳
- 75インチ大型テレビ: 300,000円
- 冷蔵庫: 100,000円
- 洗濯機: 70,000円
- オーブンレンジ: 70,000円
- ハンディ掃除機: 10,000円
- 自動掃除機:60,000円
テレビはリビングの広さに合わせて大画面を選び、家事の負担を減らすための家電を一気に揃えました。一つひとつは数万円でも、合計すると50万円を超える大きな現金支出となります。
5. 外構費用のコントロール:外注とDIYの工夫
外構(お庭や駐車場)についても、予算と理想のバランスを取るために工夫しました。
- 住友林業緑化(純正施工): 基本的な部分
- 外部業者への外注費用: 300,000円
- 自分たちでの施工(DIY): 一部
すべてをハウスメーカー任せにするのではなく、一部を信頼できる外部業者さんにお願いしたり、自分たちの手で手を加えたりすることで、クオリティを維持しながらコストをコントロールしました。こうした「自ら動く」手間をかけることで、限られた予算を有効に活用することができました。
6. 【活用必須】国と自治体の補助金という「支え」

多額の現金支出が続きましたが、国の制度や自治体の支援をフル活用したことで、実質的な負担を大幅に軽減することができました。
- 国の補助金(住宅分): 1,000,000円
- 霧島市の移住定住補助金: 750,000円
合計175万円のキャッシュバックは、先述した「地盤改良の150万円」という想定外のダメージをカバーする上で、文字通り救いの手となりました。補助金は後から振り込まれることが多いため、一度は現金を支払う必要がありますが、この還付があるかないかでは家計の健全性が全く違います。
🏠 まとめ:家づくりは「現金の余裕」が心の余裕を生む
振り返ってみると、ローン以外に300万円以上という多額の現金が動いた事実に驚きます。しかし、その一つひとつが「納得のいく家づくり」には不可欠な投資でした。
※総額(約500万円)から、補助金の還付(175万円)やローンへの一部組み込みなどを差し引き、最終的な手出し現金の実質負担は約300万円となりました。
もちろん、現金がいくら必要になるかは、選ぶメーカーさんや地域、こだわりたいポイントによって大きく変わります。実際、私のきょうだいは地元のハウスメーカーや工務店で建てていますが、現金の手出しはほとんどなかったと聞いています。
大切なのは、以下の3点です。
- 「確実にかかるもの」を早い段階でリストアップする
- 選ぶハウスメーカーさんの契約ルールを早めに確認する
- 想定外(地盤改良など)に備えた予備費を確保しておく
想定外の出来事に直面したとき、現金という「選択肢」があるかどうかが、後悔しない家づくりの分かれ道になります。私たちの具体的な内訳が、これから夢を形にする皆さんの資金計画の一助になれば幸いです。
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